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GPD WINとは

GPD WINは香港の携帯ゲーム機メーカーGPD社が、2016年3月から米国クラウドファンディングIndieGoGoで資金を集めたUMPC(ウルトラモバイルPC)。

特徴

(1)Nintendo 3DS LLとほぼ同サイズでフルスペックのWindows10が搭載

(2)ゲームパッドが本体に直接搭載されている

中国GPD社はこれまで、ほぼ同形状のAndroid機などを発売しており、一応ハードの実績はありました。
IndieGoGoでこのWindows搭載機が発表されると、小さいPCに目がない世界中のユーザーが飛びつき、瞬く間に目標額を達成しました。

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UMPC最後のひとり

このUMPC(ウルトラモバイルPC)の最大の特徴は「ゲームパッド搭載」であること。写真の持ち方も使い方も携帯ゲーム機風です。

加えて、大きな期待を集めた理由として、”近年のスマホ、タブレットの普及に押され縮小が続くパソコン業界の、絶えて久しい「超小型の、キーボードのついた完全なパソコン」最後の一人”であること。

Intelが低消費電力CPU「Atom」系列の生産を終了。世界的にPC需要も低下している昨今、国内メーカーはもとより、海外でも大手メーカーからは出ないだろう、はっきりいえばニッチな需要のためのパソコンです。


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キーボード+ゲームパッド+タッチパネル

入力デバイスがとても充実。

・スイッチ切り替えでマウスとしても使えるゲームパッド
・フルキーボード
・タッチパネル

但し、あくまで3DS LLサイズなので、デスクトップやノートパソコンの代替にはなりません。タッチ操作も限界が。

充実した入出力デバイス

背面にSDXCカード/USB-Aスロット/USB-Cポート/HDMI を搭載。USB-C経由で充電を行います。

SDカードは遅いようですが、USB-A(USB3)はそこそこ速いようです。

b00t's noteb00k!「GPD WINレビュー1:雑感」

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手のひらサイズのWindows10機

この特徴だけで購入決定する人も多いでしょう。勿論、サイズは使いやすさとのトレードオフなので、完全にホビーとしてのチョイスになります。

ちっちゃいパソコン大好き人間達にとっては、他にない、唯一無二のアイテムというところに価値があり、これが手に入った時点で大勝利、大成功なわけです。

「仕事で使いにくい」「一般に受け入れられない」「需要がない」
そんな、あまりにも当たり前のことを声高に主張する一般人もいますが、このパソコンの意義はそこにはありません。

どこにでも持ち歩け、いつでもどこでも、なんでも出来る、小さいフルスペックのパソコン」であることに価値があるのです。それを理解できるのは「いつでもどこでも、パソコンで遊びたい」人だけです。

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搭載CPUはAtom x7-Z8700

GPD WINの搭載CPUの最終決定までには、いくつかの紆余曲折がありました。

2016春、IndieGoGoで募集開始時はAtom x5-Z8500

もともとはファンレスのZ8500を予定していました。また、ファンレスでステレオスピーカー内蔵でした。

・初夏、Z8700かZ8750にアップグレードを発表

IntelのAtom生産終了アナウンスに伴い、後継機が絶望的に。最初で最後のマシンを最高のものに、という題目のもと、8700か8750への性能アップを発表。
同時に空冷ファンの搭載と、そのスペースのためにスピーカーがモノラルに。

・初秋、中国国内と有力ブロガーにZ8750搭載品が先行出荷される

クラウドファンディング出資者より先に商品を市場に提供。これにはZ8750が搭載されていました。

・量産仕様はZ8700に決定。10月下旬からIGG出資者に届き始める

インテルからの入手性の問題から、最終量産仕様はZ8700に。

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Atom x7-Z8700は、Airmont世代のCherry Trailに属するタブレット向けのCPU。2015年春から出荷されたCPUです。前世代のX3700系と比べ、グラフィック性能が大きく向上したと言われています。

ただ、Atomは次世代の開発がキャンセルされ、この世代で終了。GPD WINは最後のAtom機のひとつとなります。

参考:インテルAtomシリーズが開発中止にて終了へ

GPUは内臓のIntel HD Graphics(第8世代)。

メモリは昨今のPCでは標準となる4GB。(ちなみに今年のiPhone7はメモリ2G)

内蔵ストレージはeMMCの64GB。お世辞にも早いとは言えないストレージです。内臓のSDスロットも遅いため、ファイルアクセスはこのPCのネックとなります。


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IPS液晶

液晶はIPS液晶で十分綺麗な発色+広視野角。

解像度1280 x 720

解像度は1280×720のWXGA解像度。一般的なワイドサイズと呼ばれるものです。
FULL HDや2Kには及びませんが、画面サイズとWindows動作を考えると十分。

ゴリラガラス

画面のパネルはゴリラガラスと謳っています。本当かどうかはわかりません。
ただ、画面はとてもキレイですよ!!明るめ、彩度高めに調整されているようで、大満足できます。


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ゲームパッド搭載(ただし貧弱)

本機の特徴、内蔵されたゲームパッド。これにより、移動中でも本気のゲームを遊ぶことが出来ます。

ただし、当初のアナウンスでは、PS VITAなどに搭載実績のあるALPSやOMRONの部材を使う予定でしたが、実際の製品ではどうやら違うらしい・・・

十字キー、ボタンは非常に軽く、ボタンのコシが弱い。

・アナログスティックは先端部が安いゴムで、少しペタペタします。

とりあえず、耐久力が心配なので、後継機が登場するまで維持するために、補修部品が欲しいところです。

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XBOX準拠のゲームパッド+キーボード

Windowsゲーム機としては最強です!!!
Windowsで動くゲームは大概大丈夫です。シューティング、FPS、アドベンチャーは勿論、タッチパネル搭載によりスマホゲー型のブラウザゲームまで、この1台でカバーできます。

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フルファンクションPCがこのサイズに!!

とりあえずパソコンさえあれば無敵だ!という人には最適なおもちゃです!

どこでも、いつでも(入力デバイスの制限無しに)パソコンをいじれます!


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バッテリーは1日持つ(使い方次第)

Windowsをぽちぽちいじっている分には8時間持ちました。
重い3Dゲームを動かしたり、通信をし続けたりすれば、それだけ電力消費が増えるので、当然稼働時間は減ります。

入力は2.5Aで、2A以下のUSB充電器だと充電できません。2.5A以下だと、使いながら充電ではバッテリー残量が増えません。

まあ、普通の使い方なら、朝から晩までバッテリーは持つのでは?

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Wi-Fiは早くて安定

Wi-FiはBroadcom 802.11ac Wireless PCIE Full Dongle Adapter搭載で、2.4GHzに加え5GHzもきちんと対応。Bloadcomの前世代のデバイスはちょっと不安定でしたが、今回のこれは安定しているヤツらしい。

当然ながら、LTEは無い。


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USB-Cは充電専用

BIOSでUSB-Cの設定を変更すれば、USB-C経由でディスプレイポート出力が出来る可能性があります。

成功例>TWITTER @hiroppy2001

ただ、開発期間がタイトだったためか、電源関係は脆弱らしく、USB-C経由で充電する設計上、あまり変なものをつなぐと故障の原因になりそうです。

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Q:どんなゲームが遊べるの?
A:Windowsで動くゲーム

さすが中華のデバイス、堂々と間違っています。どう考えてもXbox oneやPS4のゲームは動きません(リモートプレイ?)

また、エミュレータ関係も、広告に書くのはまずいでしょう。

正確には「Windowsで動作するゲームで、数年前のものまで」なら遊べるレベルで動くでしょう。

ところで、ここに記載されている「Galgame」のタイトル、ほとんど知らないのですが、実在するのでしょうか。

なお、OSが違うので、GPD WINではパズドラやモンスト、FGOは動きません。

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確実に、仕事には向いていない。

打鍵は硬いので、この写真のようにキーを打つことは困難。
両手で本体を握り、親指でキーを押すのが基本スタイルとなる。

勿論、仕事には向いていない。長文入力も別のパソコンで行ったほうが良い。

持ち運びはらくらくだが、出来ればNintendo 3DS LL用のカバーなどを使ったほうが良い。本体はプラであり、精密機器なので、ポケットに入れていたらすぐ壊れるだろう。


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発売日:2016年10月

GPD WINの特筆すべき事項は、発売スケジュールが、当初発表されたものからほぼ遅れずに達成されたことである。

当初の約束通り、GPDは完成したGPD WINを2016年10月に発送した。

クラウドファンディングなのに!クラウドファンディングなのに!年単位で遅れることも珍しくない、クラウドファンディングなのに!!!


また、GPDのスタッフは、比較的まめにメールで進捗を報告し、IndieGoGoのボードでも出資者の質問にまめに対応。

加えて11月には、IndieGoGo出資者に、最新ドライバーやBIOSのアップデートを知らせつメールを配信。え?結構いたれりつくせり?サービス良いな!

全てのクラウドファンディングがこうであってほしい、そう思わせる一品でした。